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極楽地獄 2

2011/12/10 Sat 18:28

人は死んだらどうなるのか? ということを考えました。
これは僕の願望がかなり色濃く出ちゃった「死後の世界の予想」です。
冒頭から何のことか分からない人は、12/5の記事から読み始めるか諦めるかしてください。
面倒くさくてアレですが…よろしくおねがいします。





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極楽で花見をしている死人たちは、何だか皆よく似ています。
それぞれ違う顔をしているのだけど、そのひとつひとつは較べることが出来ず、男女の区別もつきません。
年齢も子供ではないと分かるだけで、詳しいところはまったく見当がつきません。
というより、そんなことは気に止めないのです。
何しろ「私」は極楽へ来られて、しあわせ一杯だから。そんな状態だから、花見客が本当に他人なのか知り合いなのか、分かるはずもないのです。

隣の死人がこちらに顔を向けると、「私」は会釈をします。
「今来られたところですか? 長旅ご苦労様でした。お腹空いたでしょう。どうぞ」
とっても感じのいいその人は長さ1メートルはあろうかという箸を上手に使い、大皿から刺身を一切れ取ると私の口へねじ込んできます。
極楽の人たちは親切です。
死んでからこの方空腹を感じたことはなかった私だけれど、刺身はこの世のものとは思えないほど美味しい。
「私」はここでも極楽の素晴らしさを思い知ります。
「あのここは、極楽ですか?」
分かっているけれど尋ねてみます。
「ええ極楽ですよ。極楽、天国、百万黄土」
やっぱりそうか。私は極楽へやってきたのだ。すばらしい。しかも桜の季節。なんてラッキーなんだろう。
風もないのに花びらがはらはらと舞っている。山海の珍味。旨い酒。
極楽大吟醸という言葉が脳裏に浮かぶ。
自分が誰なのかという疑問は残ったままだけれど、ほぼ100点満点。満足。



Gates of Heaven / neil cummings


さて、ここで閻魔大王について少し説明をしていきたいと思います。
インドにルーツを持つ冥界の王・閻魔大王は不安に苛まれています。
現世の時間であらわせば、およそ40年に及ぶ苦悩。
亡者の人生に善悪の裁きを下し、善と判断すれば極楽行きとし、悪ならば地獄へ送ることが閻魔大王の仕事だと現世では言われているけれど、それは半分正解で、半分間違えです。
善人の極楽行きはその通りですが、彼は悪人を現世へ送り返してしまうのです。
しかし現世へ送り返した者が再び人間に生まれるか犬畜生になるか、
はたまた路傍の石となるかは彼の与り知らぬところなのです。
あの世に地獄はなかった!


閻魔大王は現世で何千年もの時が過ぎる間、完璧に仕事をこなしてきました。
あの世に時間はないのです。
亡者の半分以上を悪人もしくは修行不足として現世へ強制送還し、立派な者だけを極楽へ送ってきました。
現世に送り返された者の中には強盗殺人等を犯した極悪人もいれば、厳しい修行を積んだ僧侶もいました。
後者のような者は己を律し、正しい生活を送って良いおこないをした死者たちでした。
しかし胸の内は正反対だったり、死後極楽へ行きたいと貪欲に欲していたのです。
そのような偽善的な死人も含めて多くを現世へ帰してきたけれど、今、彼はそれを後悔しているのです。
後者のようなケースは極楽行きにすべきだったのではないか? 
それどころか人を殺めた、嘘を吐いた、盗みを働いた者どもも本当は困った人というだけで、本物の悪人はもっとずっと少なかったのではないか。そうに違いない。
私の裁定は間違えていたのか。間違えていたのだ。
いや、誤った裁定と知りながら死者たちに意地悪をしていたのではないか? 
その者の過去に小さな傷を見つけてはそれを理由に現世行きのハンコを捺していなかったか?
桜咲く極楽へ行くべき人間を、病天災諍い戦争親の心子知らず、コンプレックス飢え熱狂種の保存渦巻く現世へ、地球へ突き落としていた。
それを悔やみ、煩悶し、そしていつか訪れるであろう結末に恐怖しているのです。

彼は自分の死を考えてしまったのです。
何千年もの間、死んだ人間どもを裁いてきたが、自分は死なないのか? 
あの世には時間がないのだから死ぬわけがないと考えた。
しかし、本当にあの世には時間が流れていないのか?流れが極端に遅いだけではないのか? 
だとすれば自分もいずれ死ぬだろう。
そのとき私のおこないはどう裁かれるか? 
面白半分で死人の将来を、人生を決めてきた私に極楽行きなど望むべくもない。
そうして冥界の王は懺悔づき、あるいは慈悲の心に目覚め、今は誰も彼も極楽へ送っているのです。輪転機で刷ってもいいほどに極楽への通行手形を発行しているのです。

つづく

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